
16年ぶりの最終作。
愛する家族を守るため、マイケルは最後の戦いに出る。
基本情報
| 原題名 | The Godfather PartⅢ |
| 制作国 | アメリカ |
| 制作年度 | 1990年 |
| 上映時間 | 2時間42分 |
| 監督 | フランシス・フォード・コッポラ |
あらすじ
1979年、ニューヨーク。
年老いたドン・マイケル・コルレオーネは、ファミリーの資産を合法化しようとし、バチカン絡みの大きな取引に乗り出す。
しかし、その裏でルケージやギルティ大司教らが利権を巡って動いており、マイケルは再び陰謀の渦に巻き込まれる。
登場人物とキャスト
| ドン・マイケル・コルレオーネ [コルレオーネ家のドン] 演:アル・パチーノ 生年月日 1940年4月25日 |
| ケイ・アダムス [マイケルの元妻] 演:ダイアン・キートン 生年月日 1946年1月5日 |
| ヴィンセント・マンシーニ [ソニーの私生児] 演:アンディ・ガルシア 生年月日 1956年4月12日 |
| コニー・コルレオーネ・リッジ [マイケルの妹] 演:タリア・シャイア 生年月日 1946年4月25日 |
| メアリー・コルレオーネ [マイケルの長女] 演:ソフィア・コッポラ 生年月日 1971年4月14日 |
感想(ネタバレあり)
「3」は賛否両論
傑作だった前2作と比べると「3」は賛否が大きく分かれました。(ほとんど否定的)
原因はトム・ヘイゲン役のロバート・デュバルの不在と、メアリー・コルレオーネ役にソフィア・コッポラが起用されたことでしょう。
R・デュバルはアル・パチーノとのギャラ格差問題を理由に、3作目の出演を辞退。
トムがマイケルと対決する展開になっていたら、面白くなっていたのでは?
作中ではトムは亡くなり、息子のアンドリューが聖職者という設定でした。
しかし、R・デュバルの不在以上に大問題なのが、S・コッポラですよ。
メアリー役はウィノナ・ライダーが務める予定でしたが、体調不良により降板。
フランシス・フォード・コッポラ監督の娘であるS・コッポラが、メアリーを演じることになりました。
俳優としてのキャリアがあるならまだしも、S・コッポラはズブの素人。
もうね・・・ひどかった。
まず気になったのが、やたらと髪を触る。
プロの俳優は決して髪を触ったりしません。
監督もなぜ注意しない?(娘に甘いのか?)
髪を触るなよ!と何度思ったことか。
それに、表情も乏しい。
被弾した時も、ぼんやり突っ立っているだけ。
ゴールデンラズベリー賞で最低助演女優賞と最低新人賞を受賞しただけのことはあります。
S・コッポラはその後、映画監督に。
何本か見ましたが、個人的には好きになれない作品ばかりでした。
R・デュバルが出演し、メアリー役を他の俳優が演じていたら、もっと評価の高い作品になっていたかと思うと残念。
マイケルの贖罪
「3」はマイケルの贖罪がテーマになっています。
ファミリーの合法化を進めながら、過去を清算しようとするマイケル。
けれど、マイケルが許されるわけがない。
実兄フレドを葬った罪は重いです。
家族を守るために始めた行動が、最終的には家族を壊していきます。
仕方がない。
因果応報です。
ゴッドマザー?のコニー
「1」「2」では反抗的な小娘だったコニーが、まるでゴッドマザーのようになっていたのにはびっくり。
フレドを手にかけたマイケルと絶縁しているのかと思いきや、そばで兄を支えていました。
まさかコニーがフレドの件を知らないなんてはずがない。
マイケルが「ざんげをしたよ。神に罪の告白を」と言うと「時々、湖で溺れ死んだフレドのことを。神に召されたのよ。悲しい事故だったけれど過去のことよ」と慰めます。
コニーはフレドの死の真相を知っていながら、黙認したのだと思う。
孤独なマイケルを支えようと決意したのでしょう。
コニーはマイケルを裏切ったドン・アルトベッロに毒入りカンノーロを渡します。
このカンノーロは「1」にも登場。
クレメンザの「銃は置いとけ。ケーキを(カンノーロのこと)なんて名(迷?)言を生んだイタリア人が大好きなお菓子です。
全部平らげたせいで死んでしまったドン・アルトベッロ。
まさかコニーが殺人に手を染めるなんて!
老いぼれたマイケルに比べ、コニーのゴッドマザーぶりが目立ちました。
女は強し。
ヴィンセント・マンシーニ
三代目のドンとなるのが、ソニーの私生児ヴィンセントです。
マイケル亡き後、コルレオーネ・ファミリーはどうなるのか?
ビジネスの世界では、三代目でつぶれるとよく言われます。
マフィアの世界も然り。
一代目のヴィトーは、ゼロから帝国を築いた創業者。
移民から成り上がり、信頼、人脈、知力で組織を作ってきました。
二代目のマイケルは、基盤を受け継ぎ、組織を拡大化してきました。
しかし、一代目ほどのカリスマ性はありません。
さて、三代目はどう生きていくのかという局面に立たされます。
時代に合わせるのか?それとも原点に回帰するのか?
続編?
続編を制作するには月日が経ちすぎたので、それはないでしょうよ。
忠義を尽くしすぎるドン・トマシーノ
車椅子に乗ったドン・トマシーノが登場した時は、思わず前のめりになってしまいましたよ。
「1」では逃亡中のマイケルをかくまいます。
「2」ではヴィトーの復讐に協力した際に撃たれ、車椅子生活に。
「3」ではランベルト枢機卿を紹介したりと、マイケルへの協力を惜しみません。
シチリアでコルレオーネ家を支える古参の協力者ドン・トマシーノ。
それなのに、最期は殺し屋に射殺されてしまいます。
コルレオーネ家のせいで、散々な目に遭うドン・トマシーノ。
ヴィトーの復讐に巻き込まれて車椅子生活になったかと思ったら、今度はマイケルのトラブルに巻き込まれて命を落とすことになるなんて・・・。
その後、ドン・トマシーノの右腕カーロは復讐を誓い、黒幕のドン・ルケージを殺害します。
その殺し方というのが奇抜。
ドン・ルケージの眼鏡を奪い取り、フレームを折り曲げて首に突き刺します。
眼鏡のフレームで人を殺せるなんてびっくり。
そうそう、カーロは「1」で、逃亡中のマイケルのボディーガードを務めていた人物。
(相棒のファブリツィオはマイケルを裏切り、車に爆弾を仕掛けてアポロニアを爆死させた。その後、ファブリツィオがどうなったのかは分からず。きっと処刑されたでしょうよ)
「1」から18年の時を経て再登場するなんて、心憎い演出ではありませんか。
総評
家族に囲まれ穏やかな最期を迎えた父ヴィトーに対し、孤独の中で人生を終えたマイケル。
全てを失ってしまったマイケルの悲しいラストでした。

