
犯罪者のリプリーに感情移入してしまう?
ラストにあ然となるサスペンスドラマが面白い。
「リプリー」はNETFLIXで視聴できます。
配信が終了する場合もございますので、最新の情報はNETFLIXにてご確認下さい。
基本情報
原題名 | Ripley |
制作国 | アメリカ |
製作年度 | 2024年 |
エピソード数 | 8エピソード |
あらすじ
1961年、ニューヨーク。
詐欺や文書偽造で生計を立てる男トム・リプリーは、資産家グリーンリーフから、イタリアにいる道楽息子ディッキーを連れ戻してほしいと依頼される。
イタリアに渡ったリプリーは、ディッキーと出会い、次第に彼に対して複雑な感情を抱くようになる。
登場人物とキャスト
トム・リプリー [詐欺師]
演:アンドリュー・スコット(1976年10月21日生まれ)
アンドリュー・スコットを一躍有名にした作品といえば、大人気英国ドラマ「シャーロック」のジム・モリアーティ役でしょう。
シャーロックの最大のライバルとして登場し、強烈な印象を残しました。
今作では堂々の主役。
主役ですよ。
主役なんて意外だと思っていましたが(失礼ですよ)作品を見ると、なるほど納得です。
「シャーロック」で共演したベネディクト・カンバーバッチも、アンドリューの演技を絶賛したほどです。
マージ・シャーウッド [ディッキーの恋人]
演:ダコタ・ファニング(1994年2月23日生まれ)
ダコタ・ファニングは、名子役として世界的に注目されました。
美しい大人の女性として成長した現在も、実力若手俳優として高い評価を得ています。
妹のエル・ファニングも人気の俳優。
2人共、人気があってブロンド美人って・・・ずるいぞ。
ディッキー・グリーンリーフ [道楽息子]
演:ジョニー・フリン(1983年3月14日生まれ)
ジョニー・フリンは、俳優、ミュージシャンとしても活躍。
子供の頃に、犬にかまれて顔に傷が残ってしまったというエピソードが。
モノクロだったからなのか、全然気づきませんでした。
フレディ・マイルズ [ディッキーの友人]
演:エリオット・サムナー(1990年7月30日生まれ)
エリオット・サムナーは、今作では男性の役を演じていましたが、実際の性別は女性です。
あの有名ミュージシャンであるスティングの娘で、自身もミュージシャンとして活動しています。
感想(ネタバレなし)
「リプリー」は、パトリシア・ハイスミスの小説を原作とした作品です。
過去には「太陽がいっぱい」(1960年。アラン・ドロン主演)
「リプリー」(1999年。マット・デイモン主演)が映像化されました。
今作の「リプリー」は、全編モノクロ映像で描かれています。
最初はモノクロってどうなんだろうと危惧しましたが、これが素晴らしかった!
モノクロにすることによって、緊張感と不気味さを演出することに成功しています。
ケチな詐欺師のリプリーは、資産家グリーンリーフから息子のディッキーを連れ戻すよう依頼されます。
イタリアに渡ったリプリーはディッキーと出会い、そこで嘘と罪を重ねていくことに。
しかし、犯罪者でありながら感情移入してしまうキャラクターで、彼の犯罪が暴かれないかハラハラしてしまいます。
ラストはあっと驚く展開が待ち受けるサスペンスドラマです。
感想(ネタバレあり)
そして幸運の女神がリプリーに微笑んだ
主人公とはいえ犯罪者。
けれど、気がつけばリプリーに肩入れしてしまっているという不思議な作品です。
ディッキーをボートの上で殺害後、彼に成り済ますリプリー。
しかし、3人の人物がリプリーをピンチに追い込みます。
まず1人目は、ディッキーの恋人のマージ。
マージは最初からリプリーに対して不信感を抱いていました。
(そりゃそうよね。どう見ても怪しい中年男ですもの。受け入れたディッキーが、世間知らずのお坊ちゃますぎる)
行方不明になったディッキーの居場所を聞き出そうと、リプリーを質問攻めにします。
それを口八丁でかわすリプリー。
しかし、マージがベネチアにいるリプリーの元にやって来て、ディッキーの指輪を見つけた時は、さすがにハラハラしました。
マージだけは殺さないでほしい。
だってダコタ・ファニングだから。(どんな理由よ)
結局「ディッキーは戻る気がなかったのね」というマージの勝手な解釈のおかげで、殺されずに済みました。
マージの頭がカチ割られなくてよかった・・・。
そして2人目は、ディッキーの友人フレディ。
彼もマージ同様、リプリーを訝しんでいました。
しかし、マージとは違って、リプリーの正体を見破ります。
そのせいで撲殺されるフレディ。
ここからのリプリーの行動が無計画で、肝を冷やしました。
夜中にフレディの遺体をエレベーターで運ぶというのが無謀ではありませんか。
フレディに帽子をかぶせて、酔っ払いのふりをさせる作戦・・・無理があります。
しかし、途中でエレベーターが止まってしまうというハプニングが。
仕方なく階段を使って、遺体を引きずるリプリー。
ちょっと、ちょっと、これって住人に遭遇してしまったら完全にアウトです。
なぜバラバラ遺体にして運ばない?
その方が安全でしょうが。
けれど、まんまとフレディの遺体を遺棄することに成功するのですから、いやはや、かなりの強運の持ち主です。
そして最後はラビーニ警部補。
ディッキーに成り済ましたリプリーとラビーニの駆け引きが、実にスリリングでした。
フレディの殺害に関与しているのではないかと疑うラビーニ。
ラビーニの質問をしれっとかわすリプリー。
(私だったら心臓バクバク。ついさっき、バラバラ遺体にすれば?と書いた人間がよく言うよ)
結局証拠がなく、軍配はリプリーに。
そしてベネチアに逃亡したリプリーは、ディッキーとしてではなく「トム・リプリー」としてラビーニと対峙します。
ラビーニにバレないようにカーテンを閉めて、部屋を暗くして、カツラを被って・・・。
こんな子供だましに、ラビーニがだまされるわけが・・・あれ?全然気づいていない!
確かに見事な変装ですよ。
しかし、部屋が暗い時点で怪しいと思いませんか?
しかも、最後は握手までしているのに気づかない。
もしかしてラビーニって・・・マヌケなんですか?
今回も軍配はリプリーに。
リプリーが逮捕されてしまうのではないかという心配は杞憂でした。
まさか逃げ切るだなんて・・・。
トリビア
最終話に、名優ジョン・マルコヴィッチが「リーブス」というキャラクターでゲスト出演しています。(リプリーに偽造パスポートを渡す男の役)
ジョン・マルコヴィッチは、2002年の映画「リプリーズ・ゲーム」でトム・リプリーを演じていました。
かつてのトム・リプリーが、トム・リプリーに手を貸す・・・。
何とも心憎い演出です。
原作と映像化された作品
① 原作「太陽がいっぱい」(1955年)
映画「太陽がいっぱい」(1960年)アラン・ドロン主演
映画「リプリー」(1999年)マット・デイモン主演
ドラマ「リプリー」(2024年)アンドリュー・スコット主演
② 原作「贋作」(1970年)
映画「リプリー暴かれた贋作」(2005年)バリー・ペッパー主演
③ 原作「アメリカの友人」(1974年)
映画「アメリカの友人」(1977年)デニス・ホッパー主演
映画「リプリーズ・ゲーム」(2002年)ジョン・マルコヴィッチ主演
④ 原作「リプリーをまねた少年」(1980年)
⑤ 原作「死者と踊るリプリー」(1991年)
総評
ディッキーがフレディを殺害し、その後自殺するという筋書きを作り上げたリプリー。
その嘘にコロリとだまされるマージ、ラビーニ、ディッキーの両親。
もうお見事としか言いようがありません。
リプリーは「ティモシー・ファンショー」になり、偽造パスポートを使ってイギリスへ。
その後、ラビーニの元にマージの本が届きます。
ページを開くと、そこには本物のディッキーの写真が・・・。
写真を凝視するラビーニの顔といったら!
しかし、時すでに遅し。
ストーリーはここで幕切れとなります。
イギリスに渡ったリプリーは、また嘘と罪を重ねて生きていくんでしょうね。
続きが気になるのですが、続編の予定は全くありません。
頼むっ、作ってくれ!