映画「THE GUILTY/ギルティ」感想 ネタバレなし&あり

ジェイク・ギレンホールの1人芝居が圧巻!
ラストで明かされる真実にあっと驚くこと間違いなしの作品です。

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原題名The Guilty
制作国アメリカ
製作年度2021年
上映時間1時間30分
監督アントワーン・フークア

ロサンゼルス市警の警官ジョー・ベイラーは、ある事件が原因で、緊急通報指令室(911)のオペレーターとして一時的に働いていた。

ある日、誘拐されたという女性からの通報を受ける。

ジョーは声と音だけを手掛かりに、女性を助けようと奮闘するのだった。

ジョー・ベイラー [ロサンゼルス市警の警察官]

演:ジェイク・ギレンホール(1980年12月19日生まれ)


ジェイク・ギレンホールは、ハリウッドを代表する演技派スターの1人です。

おすすめの映画は「遠い空の向こうに」(1999年)「ブロークバック・マウンテン」(2005年)「プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂」(2010年)「ミッション:8ミニッツ」(2011年)「プリズナーズ」(2013年)など。

姉のマギー・ギレンホールも俳優として活躍しています。

今作ではほぼ1人芝居なので、ジェイクの演技を心ゆくまで堪能できます。

ビル・ミラー [ロサンゼルス市警の巡査部長]

声:イーサン・ホーク(1970年11月6日生まれ)


イーサン・ホークは、アントーワン・フークア監督とはこれで4作目のタッグになります。

(「トレーニングデイ」(2001年)「クロッシング」(2009年)「マグニフィセント・セブン」(2016年))

元妻は俳優のユマ・サーマン(1998~2004年)

娘のマヤ・ホーク(NETFLIXの人気ドラマ「ストレンジャー・シングス」のロビン役で有名に)も俳優として活躍しています。

エミリー・ライトン [誘拐された女性]

声:ライリー・キーオ(1989年5月29日生まれ)


ライリー・キーオの祖父は、何と歌手のエルヴィス・プレスリー!

隔世遺伝恐るべしです。

映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(2013年)では、5人妻の1人を演じました。

全員かわい子ちゃんぞろい(言い方!)だったので、記憶に残っている人も少なくないはず。

ヘンリー・フィッシャー [エミリーの夫]

声:ピーター・サースガード(1971年3月7日生まれ)


ピーター・サースガードは、マギー・ギレンホールと2009年に結婚したので、ジェイク・ギレンホールの義兄になります。

義理の兄弟が電話越しで共演だなんて面白い。

バイプレイヤーとして数々の映画に出演。

おすすめの映画は「デッドマン・ウォーキング」(1995年)「仮面の男」(1998年)「フライトプラン」(2005年)「17歳の肖像」(2009年)「完全なるチェックメイト」(2014年)など。

緊急通報指令室(911)で働くジョーは、誘拐されたという女性からの通報を受けます。

視覚情報は一切ないので、電話の声と音だけで女性を救わなければなりません。

ジョーは無事、女性を助け出すことができるのか?

ラストは意外な展開が待ち受けています。

映画内の事件と上映時間がほぼリアルタイムなので、観客も臨場感を味わうことができるおすすめの作品です。

ジェイク・ギレンホールの1人芝居

全編緊急通報指令室(911)の中のみ。

上映時間のほとんどがジョーの顔のアップで占められ、その他は電話の相手と、911のオペレーター数人だけ。

ジョー役を演じるジェイク・ギレンホールのほぼ1人芝居になっています。

そこで求められるのが「高い演技力」「スター性」「顔のアップに耐えられる容姿」なのではないでしょうか。

J・ギレンホールは、演技派で、スター性もある。

困り眉毛顔なので、顔のアップにも耐えられる。

(J・ギレンホールが整形していなくてよかった。もし整形していたら、ストーリーに集中できないところでした)

作中では常にイライラしていますが、困り眉毛の顔のおかげ?で、それほど観客にストレスを与えません。

それにJ・ギレンホールの一喜一憂で、電話の向こうで何が起きているのか手に取るように分かるのもいいですね。

作品の出来が俳優1人にかかっていると言っても過言ではない今作。

もちろん成功でしょう。

真の加害者は?

元重罪犯であるヘンリーが、妻のエミリーを誘拐。

エミリーは車の中から911に電話をし、ジョーに助けを求めます。

自宅には幼い子供2人が置き去りに。

ジョーはエミリーを励まし、ヘンリーを攻撃するよう指示します。

エミリーはヘンリーを殴り、何とか逃げ出しますが・・・ん?・・・ん?

エミリーは被害者じゃない!?

ヘンリーはエミリーを精神科病院に連れて行こうとしただけでした。

それならそうと早く言ってよ。

なぜ言わなかった?

これはジョーじゃなくても誤解してしまいます。

後で考えてみると、誘拐された人が電話なんてできるわけがない。

ジョーも頭に血が上って冷静な判断ができていなかったようです。

これって1人で解決しようとしたのがいけなかったのでは?

上司や同僚に相談しようとは思わなかったわけ?(ジョーの性格を考えると難しいかも)

ヘンリーが死ななかったことが幸いです。

「guilty」とは?

タイトルの「guilty」とは「罪の意識がある」「有罪の」「罪を犯した」という意味です。

さて、この「guilty」とは一体誰のことを指しているのか?

もちろんジョーとエミリーのことに他なりません。

ジョーは職務中に19歳の青年を射殺し、裁判を控える身でした。

一方、エミリーは精神的な病気により、幼い我が子に危害を加えてしまいます。

2人共、自身の罪から逃れようと、もがき苦しんでいました。

しかし、エミリーが自分の罪に恐れおののき自殺を図ろうとした時、ジョーは「人を殺した」と告発します。

エミリーに自分の罪を告白したことで、初めて自分自身と向き合うことになったのです。

そしてジョーは、自分の罪を認める覚悟を決めます。

タイトルの「guilty」の意味が、終盤になって明かされていくさまが実に秀逸でした。

昨今、派手で目まぐるしい展開の作品が多い中、観客の想像力に訴えるというシンプルなストーリーは新鮮でした。

こういう映画を見るのもたまにはいい。

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