
あの12歳の時のような友達はもうできない。
もう二度と・・・。
基本情報
| 原題名 | Stand by Me |
| 制作国 | アメリカ |
| 製作年度 | 1986年 |
| 上映時間 | 1時間29分 |
| 監督 | ロブ・ライナー |
あらすじ
1959年のオレゴン州の小さな町、キャッスルロック。
12歳の少年4人組は、行方不明になった少年が列車にひかれて亡くなったという噂を耳にする。
「死体を見つければヒーローになれる」と考えた4人は、少年の遺体を探しに冒険の旅に出る。
キャストのその後
ゴーディ・ラチャンス [12歳の少年]
演:ウィル・ウィートン(1972年7月29日生まれ)
ウィル・ウィートンはTVドラマのゲスト出演や声優の仕事等、コンスタントに俳優活動を続けています。
1999年に結婚。
2子あり。
クリス・チェンバース [12歳の少年]
演:リヴァー・フェニックス(1970年8月23日~1993年10月3日)
リヴァー・フェニックスは「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」(1989年)に出演するなど、アイドル的な人気を博しました。
しかし、1993年に薬物過剰摂取により突然この世を去ります。
まだ23歳でした。
弟は実力派俳優のホアキン・フェニックス。
ホアキンは生まれた息子の名前に「リヴァー」と名付けました。
テディ・デュチャンプ [12歳の少年]
演:コリー・フェルドマン(1971年7月16日生まれ)
コリー・フェルドマンは「グレムリン」(1984年)「グーニーズ」(1985年)など子役として人気作品に出演しました。
しかし、その後、大麻やヘロインに溺れキャリアは低迷。
現在はインディペンデント作品や、リアリティ番組に出演しています。
2回の離婚歴あり。
1子あり。
ヴァーン・テシオ [12歳の少年]
演:ジェリー・オコンネル(1974年2月17日生まれ)
ジェリー・オコンネルは「ザ・エージェント」(1996年)や「スクリーム2」(1997年)など話題作に出演。
モデルで女優のレベッカ・ローミンと2007年に結婚。
双子の女児あり。
エース・メリル [不良グループのリーダー]
演:キーファー・サザーランド(1966年12月21日生まれ)
キーファー・サザーランドを一躍有名にした作品といえば、大人気ドラマ「24」(2001~2010年)の主人公ジャック・バウアーでしょう。
過去にはジュリア・ロバーツと婚約。
挙式3日前にジュリアの方から婚約破棄されるという大スキャンダルが起きました。
何でもキーファーの女性問題が原因だったそう。
2回の離婚歴あり。
1子あり。
感想(ネタバレなし)
「ホラーの帝王」の異名を持つスティーブン・キングの小説の映画化です。
とはいっても、ホラー要素はほとんどなく、少年の友情と成長をリアルに描いた作品になっています。
行方不明の少年の死体を探すために、冒険の旅に出た4人の少年たち。
青春の切なさを味わえる青春映画の金字塔です。
感想(ネタバレあり)
「スタンド・バイ・ミー」がおすすめの理由
● 友情は永遠ではないところがリアリティがあっていい!
子供の頃は友情が永遠に続くものだと信じて疑いません。
しかし、徐々に疎遠になってしまうのが世の常です。
「スタンド・バイ・ミー」の少年たちも然り。
2日間の冒険の旅に出かけるほどの仲だったにもかかわらず、その後は疎遠になってしまいます。
本作を見終わった後、昔の友に想いをはせる人も少なくないはず。
● ベン・E・キングの主題歌がいい!
「スタンド・バイ・ミー」を見たことがない人も、この曲なら知っている!という人は多いのではないでしょうか。
エンディングで流れるベン・E・キング(1938年9月28日~2015年4月30日)の「スタンド・バイ・ミー」は、ノスタルジックを誘う曲で、映画の世界観とマッチしています。
実はこの歌は、1961年に発売されました。
1986年の映画「スタンド・バイ・ミー」で、主題歌に起用されてリバイバルヒット。
多くの人に愛される名曲の1つとなりました。
● 珠玉のエピソード
少年たちが行方不明の子供の死体を探しに行くというストーリーで、派手さはありません。
しかし、エピソードが秀逸で、見る者を魅了します。

好きなエピソードランキング
5位 線路を4人の少年たちが歩く
ただ歩いているだけなのに、ワクワクした気持ちにさせてくれるシーンです。
4位 ゴーディVSエース
死体を見つけた少年たち。
しかし、不良グループのリーダー、エースが現れて、死体を渡すようナイフで脅します。
(子供にナイフを向けるなんて最低だな)
けれど、あの内向的なゴーディが、クリスが所持していた銃でエースを脅します。
思わずひるむエース。
いやぁ~、あのゴーディがエースを負かすなんて。
おとなしい人ほど怒らせたら怖いものです。
3位 体中ヒルまみれ
森の中に入った少年たち。
沼にはまって、体中にヒルが張り付いてしまいます。
ゴーディの下着の中にヒルが張り付き、気絶するシーンが面白い。
2位 背後から汽車が!
線路上の大きな鉄橋を歩いている最中に背後から汽車が!
全速力で走る少年たち。
太っちょのヴァーンの足が遅くてハラハラ。
1位 ゴーディとクリスの友情
ゴーディには兄がいましたが、事故で帰らぬ人に。
両親は痛手から立ち直れず、ゴーディには無関心でした。
「僕が死んだ方がよかった」と泣くゴーディ。
クリスは「おまえはいつかすごい作家になる」と言って、ゴーディをなぐさめます。
友情って素晴らしい。
それなのに、疎遠になってしまう2人。
その後、ゴーディはクリスの死を新聞記事で知ることになります。
けれど、あの日の出来事をゴーディは一生忘れないでしょう。
映画版と小説版の違い
4人の少年たちがその後、どういった人生を送ったのか?
映画版と小説版では少々異なるキャラクターがいます。
映画版と小説版→同じ。
大学卒業後、作家になる。
映画版と小説版→同じ。
大学卒業後、弁護士になる。
しかし、レストランでけんかをしている客2人を止めようとして、喉を刺され死亡。
映画版→目が悪くて希望の軍隊に入れず。
一度刑務所へ行き、今は臨時雇いで働いている。
小説版→兵役には就けず。
キャッスル・ロック公共事業団に就職。
その後、自動車事故で死亡。
映画版→高校卒業後に結婚し、4人の子持ちになる。
製材所で働いている。
小説版→独身。
アパートが全焼した際に死亡。
小説版ではゴーディ以外は全員死亡しています。
死亡率が高すぎです。
そして、不良グループのリーダー、エース。
映画版では彼のその後は描かれていませんでした。
しかし、小説版ではゴーディが工場の駐車場から出てくるエースを見かけています。
太った中年男になり、ハンサムだった若い頃の面影はなくなっていました。
ざまーみろです。
<参考文献 「スタンド・バイ・ミー」スティーブン・キング作/山田順子訳/新潮文庫>
総評
見る年代によって印象がガラリと変わる「スタンド・バイ・ミー」
大人になって改めて見ると、ノスタルジックに浸れる映画でした。
あの頃に戻りたい・・・。


